形成外科・皮膚科の保険診療・美容医療なら名古屋市中区の「こいずみ形成クリニック」へ。 当院では、眼瞼下垂・陥没乳頭・腋臭・傷跡・ほくろなどは保険診療の対象です。眼瞼下垂は年間600症例を行っております。

日本一の眼瞼下垂専門クリニックを目指して

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アクアミド除去

注入異物について

美容整形が一般的になった原因のひとつに、切らない、腫れない治療が普及したことは明らかな事実です。特にヒアルロン酸を注入する治療はいまではもっともポピュラーなものとなりました。ヒアルロン酸注入の効果は鼻を高くしたり、法令線に注入することでシワを浅くしたりできます。

ヒアルロン酸はもともと生体内に存在し、加齢とともに減少していくため、注入しても6〜12ヶ月ぐらいで吸収されてなくなってしまいます。その後、粒子の大きい長期持続型のヒアルロン酸を用いることで効果は長持ちするようになって来ましたが、それでもなくなってしまいます。

人は理想を追い求めるのは当然で、吸収されない安全な注入物があったらいいなあと考えます。その結果、当然といえば当然ですが体になじんで無くならない非吸収性の注入物が登場します。非吸収性注入物の代表がアクアミドです。

アクアミド自体は、水分が97〜98%の軟らかい注入物です。このため一度注入すると効果が半永久的に持続するものとして、ヒアルロン酸からアクアミドにかえたという方も多くいるでしょう。

アクアミドを用いるクリニックも多くなりヒアルロン酸よりももっといいものがあるということになりました。

そして現在もアクアミドを初めとする非吸収性注入物の治療は、多くのクリニックで行われており、たくさんのかたがたがそのおかげで美しくなられていると思います

非吸収性異物の問題

アクアミド自体は安全でないものではありません。多くの方々がアクアミドをはじめとする非吸収性注入物を注入し満足していると思います。

ではなにが問題かというと、ごくわずかの満足いかなかった症例の場合、もとに戻すことが困難ということです。注射で切らずに注入したので、注射器で簡単にすいだせるならいいのですが、取り出す場合には切開してかき出さなくてはなりません。

この戻せるか戻せないかが重要です。簡単に戻せる治療はある意味安全です。

※ヒアルロン酸で注入がうまくいかなかった場合は、ヒアルロン酸を溶解する注射があり安全です。溶解注射後、1時間でヒアルロン酸は無くなります。

では注入して満足しなかった例とは

例を挙げると

  • 鼻に入れたが多すぎて鼻筋が太くなった
    このパターンがもっとも多いです。これはアクアミドが軟らかいために横に流れて鼻筋が 太くなり、鼻筋がなくなってしまう結果になります。シリコンプロテーゼのほうが完全に元に戻せるのでよほど安全なのですが、切らない治療というのは患者さんにとっては、ものすごく惹きつけられるようです。
  • 目の下に入れたが頬に流れている、皮膚が青白くなっている
    皮膚の薄い場所に入れるとそういったことが起きることもありえます。
  • しこりになった、硬くなった
    もともとは水分が98%なので、水分が抜けてくればこういったことも生じます。自分も今から5年以上前はアクアミドを使用していましたが、しこりになった症例を経験して除去するのにも苦労しました。このとき以来、非吸収性の注入物は用いないようになりました。

いずれの症例も切るのがいやで行ったのに、かえって大きな傷を残してしまうことになります。

治療

非吸収性注入物を取り出す場合は、切開してき出す以外に方法はありません。

極力目立たない場所を切開するようにしています。いかに注入部位と、切開する場所をあげておきます。

鼻孔内・眉毛内切開

眉間

眉毛内切開

あご

口腔前庭切開(下歯茎)

目の下

下睫毛直下切開

法令線

上歯茎切開・法令線上皮膚切開

唇の裏側を切開します

基本は局所麻酔です。麻酔の注射がいやな場合は、笑気麻酔・静脈麻酔も対応します。
術後はかなり腫れます。1週間ほどでかなり改善するようですが、内出血がでた場合は2週間ほどかかります。

この治療の問題点

いろいろな問題点がありますが、これまでの経験から以下の問題点があります。

  • 皮膚にしみこんでしまった、大切な神経・血管の周りに注入されている場合には完全に除去することは困難です。
  • 患者さんが申告する注入物と、実際に取り出したものとが異なることがあります。
  • しこりになったものを取り出すと、窪み・へこみといった変形が残る場合があります。

切除したアクアミドの動画

症例写真

症例1

症例2

詳細はこちら

症例2:おでこに入れたエンドプラスト除去・前額形成

20代女性です。数年前におでこにエンドプロテーゼを注入したとのことですが、塊になってました。

 

生え際切開にて展開したところ。黄色いものが注入された異物です。

異物を除去すると、前頭骨は陥没していました。骨が吸収されたと考えられます。

ハイドロキシアパタイトで陥没を埋め、さらにおでこを丸く出しました。

横から見たところ

 

30代女性

注入したのはエンドプロテーゼです。眉間から鼻根部、おでこの下半分に広がってました。
触るとボコボコしており、見た目的には、眉間から鼻根部が不自然に盛りあがっている状態でした。

手術前です。眉間部は不自然です。ボコボコをマークすると右の写真のようになります。

しみず前.jpg

しみず前 印し付き.jpg

生え際切開から手術しました。下のように白い固まりがたくさんありましたので、ひとつずつ切除しました。この中は粒々の物体です。

清水手術中 (3).jpg

清水手術中 (2).jpg

粒々の物質でエンドプロテーゼ

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エンドプロテーゼを包んでいた白い被膜

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手術は切除と、おでこを丸くするためにアパタイト移植を行っています。

アパタイト移植部のデザイン

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アパタイト移植中

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馴らしたところ

しみずアパタイト移植.jpg

これならボコボコはしません。

手術の翌日はこちら

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しみず術後1日.jpg