形成外科・皮膚科の保険診療・美容医療なら名古屋市中区の「こいずみ形成クリニック」へ。 当院では、眼瞼下垂・陥没乳頭・腋臭・傷跡・ほくろなどは保険診療の対象です。眼瞼下垂は年間600症例を行っております。
この10年で「眼瞼下垂症」 という言葉を耳にしたことのある方はずいぶんと増えたのではないでしょうか?
「目が開きにくくなった。」 「まぶたが下がってきた。」といったことを感じる場合には眼瞼下垂症の可能性があります。
また「目を大きくしたい」 「ぱっちりくりくりした目にしたい」 場合も眼瞼下垂の手術をおこなうことで希望に近い目になることができます。
瞳孔の半分が上まぶたで隠れています。
眼瞼下垂には 生まれつきまぶたが挙がりにくい先天性とそうでない後天性があります。
後天性の眼瞼下垂の原因としては
があげられます。
後天性の眼瞼下垂はいつから起こるのでしょうか?早い人では10代半ばでは眼瞼下垂になってしまいます。30代では眼瞼下垂の人は増えて、年齢とともに増加します。
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後天性の眼瞼下垂は、まぶたを持ち上げる眼瞼挙筋は正常なのですが、先に書いたようなことが原因で、眼瞼挙筋がまぶたからはがれてしまい、うまく力を伝えることができない状態です。 眼瞼挙筋の腱の部分、挙筋腱膜は まぶたにある瞼板にくっついています。(下図)
ただこの瞼板と挙筋腱膜の連結がはがれると、まぶたにうまく力が伝えられなくなり、今まで以上に眼瞼挙筋を収縮させて目を持ち上げようとします。その結果、挙筋腱膜が伸ばされ、遊びが生じ、時間とともにどんどん伸びてしまいます。パンツのゴムと同じで伸びてしまったものは元には戻れません。こうして、まぶたは力を入れても挙がらなくなっていきます。
ただはがれてすぐに挙筋腱膜が伸びるわけではありません。徐々に伸びていきますし、人は力が伝えられなくなるとそれを補うような補助的な力を用います。目を持ち上げる筋肉は眼瞼挙筋だけではありません。それ以外に2つ。ミューラー筋と前頭筋があります。 これらの筋肉をいつもより力をいれて収縮させています。
上で書いたように、眼瞼下垂はまぶたが下がってくる状態ですが、それに伴いさまざまな症状が生じます。
まず眼瞼挙筋を今まで以上に収縮させること(過収縮)になります。図の赤い矢印です。この結果、目の奥や目の周りが痛くなります。また力を入れるときには必ず噛みしめますので、顎が疲れこめかみのあたりが痛くなります。これが筋緊張性頭痛や眼性頭痛です。この症状は朝よりも午後〜夕方に生じます。朝から重いものを持っている状態を想像しましょう。昼には二の腕がぴくぴくして疲れてきます。そのような状態が目元に来るわけです。
ミュラー筋を収縮させると、目は挙がりますが、それと同時に交感神経も刺激されます。交感神経は自律神経であり、交感神経が刺激されるといつも緊張している状態になります。たとえて言うなら100kmで車を運転している状態か、その車自体に当てはまります。このような状態はハイな状態ですが、これが朝から晩まで毎日続くとさすがに疲れます。人に当てはめればこれが肩こり・首こり・疲労感になります。またこの状態が長く続くと車は壊れます。人に当てはめれば、自律神経失調・うつ病になっていきます。
前頭筋は眉毛を持ち上げ、おでこに横ジワをつくる筋肉です。この筋肉を使うことでおでこにくっきりとした横ジワが形成されます。またこの筋肉は首にまでつながっており、おでこの筋肉を収縮させることは首の筋肉まで収縮させ首凝りを助長させます。
眼瞼下垂の方は、目をあける時、眉毛が上に挙がってからまぶたが挙がります。
正常な状態は、おでこに横ジワを作ることなく、目の力だけでまぶたが挙がることです。
眼瞼下垂の治療・成績・術後経過
よく眼瞼下垂で
「肩こりは治りますか」 「頭痛は治りますか」って聞かれます。
昔、歯の噛み合わせが悪いと、全身にゆがみが生じて肩がこる原因になるなんて言われていましたが
今は歯の噛み合わせでなく、まぶたの眼瞼下垂に移ってきたのでしょうか?ただ眼瞼下垂の症状は、まぶた以外の付随症状もたくさんありますが、なんでもまぜこぜで考えると難しくなりますのでここでまとめてみます。
大きく4つに分けてます
眼瞼下垂の手術の時に、左右差の原因としてヘリングの法則というものを考慮しなければならないことがあります。
ヘリングの法則というのは、片方の目を大きくすると、もう片方が小さくなってしまう というものです。
たとえば、右目が小さいので、右目のみ手術をして目を開けると、左目が小さくなって、そろえたはずの目の大きさが逆転してしまったりすることです。
理由は まぶたを挙上させようとする刺激が、目が小さい場合には多く出ています。これは片目だけ小さくても両目にたくさん出ています。
片目だけ下垂の手術を行うと、挙上刺激が減ります。もちろん両目の挙上刺激が減りますので、手術していないほうの目が下がってしまうというものです。
実際に見てみましょう。この方は若い女性です。