形成外科・皮膚科の保険診療・美容医療なら名古屋市中区の「こいずみ形成クリニック」へ。 当院では、眼瞼下垂・陥没乳頭・腋臭・傷跡・ほくろなどは保険診療の対象です。眼瞼下垂は年間600症例を行っております。
眼瞼下垂の治療は、まぶたに付着しているはずの挙筋腱膜がはずれてしまった状態ですので、これを元の付着部である瞼板に縫い付けます。
手術は局所麻酔で 1時間〜1時間半です。
確認したい項目をクリックするとジャンプします。
眼瞼下垂の手術中です。
挙筋を前転させて前進させるところです。この手術の重要な部分です。
自分がこの手術を始めたのは1999年になります。当時、名古屋大学形成外科に所属していたので、毎年同門会が開かれていました。医局や関連病院の報告をした後、講演を聞きます。そのときに信州大学の松尾先生の講演が用意されており、そのときにこの腱膜性眼瞼下垂の話を聞きました。とてもインパクトが強く、またまぶたの開きが全身に影響するという話も半信半疑でした。
ただその2ヵ月後に信州大学に手術を見せてもらいに行き、その結果を目の当たりにして驚きました。以来、この手術をずっと行っております。
手術方法も改善・改良されいまでは当時よりよい成績が得られるようになっています。
とはいってもこの手術には修正を行わなければならない症例が、二重切開よりも確実に多いです。
修正の原因としては、左右差・過矯正・低矯正がほとんどです。
2007年〜2009年の3年間で、約5%の方(20例に1例)に修正を行っております。(年間症例数は約400〜500例)
※眼瞼痙攣・眼瞼攣縮の方は、眼輪筋切除・眉毛挙上・皺眉筋切除・眉毛下制筋切除などの追加が必要ですが、これは修正には入っておりません。
こちらも参考に
手術後 帰宅できます。サングラスで隠すことができます。
翌日の朝が一番腫れて、強い腫れの状態が3〜4日継続します。3日目から4日目にすっと腫れが引く日がきます。内出血は1週間後は薄く黄色っぽくなりお化粧で隠せるようになりますが、完全に無くなるには2週間を要します。抜糸は1週間です。
術後、まぶしい・流涙・ドライアイ・目の違和感・ツッパリ感など生じることがありますが、慣れてきますし、慣れてください。また乱視の方は、その程度がかわる事があります。
この手術の合併症で多いのは、術後の目の大きさの左右差にあります。鼻や脂肪吸引の手術と異なり、瞼(まぶた)は動きます。瞼だけでなく、眉毛も動きます。手術中に目の大きさをそろえることは非常に重要です。手術中は患者さんに座ってもらって、目の大きさの左右差を確認します。患者さん自身に手術中に座っている状態で鏡で自分の目の開きを確認することもできます。実際にご自分で確認される方は90%です。手術中にここまで確認しても手術後左右差が出ることがあります。
この原因には、手に利き手(右利き、左利き)と同じように瞼には「利き瞼」が存在します。これは利き目とは違います。「ききまぶた」です。左右の瞼を持ち上げる眼瞼挙筋の筋力が左右で2倍以上異なる症例が存在します。そういった症例では手術中に左右をあわせても、手術後2〜4週間で左右差が顕著になってきます。こういった場合は修正を行わなければいけません。こういった症例は、手術後1週間のときに、かなりの左右差が存在することがあります。この場合は、手術後1週間の抜糸のときに修正してしまうこともあります。
難しいのは、手術後1週間で左右差があるのですが、その差が少しの場合です。
なぜなら手術後の腫れは左右同じでなく、腫れが強ければ、瞼は挙がりにくいのは当然です。今後、左右がそろっていくのか、左右差が拡大していくのか?ということがあります。
迷うところなのですが、ほとんどの患者さんは経過観察をしていくほうを選択されます。
その結果、左右がそろってくることが9割以上なので、経過観察することは当然と言えば当然です。ただ左右がそろってこない時には、手術後3〜4ヶ月後に修正となります。
眼瞼下垂の左右差について〜1 では手術中の確認では左右はそろっているのに、手術後の経過で左右差がでた場合について書きました。
このパート2では、手術中に左右がそろわない場合について書いていきます。
手術中に左右がそろわない原因として
などがあげられます。
1.2.が生じたときには、挙筋の麻痺・ミューラー筋の過収縮が落ち着くまで15〜30分待ちます。
通常は、待てば挙筋の動きは回復してきますし、ミューラー筋は緩んできます。
3.については、手術前にクリップでつまんで確認しますが、これですべてへリングを避けれるわけではありません。
むしろ、クリップで確認してもその通りにならないことのほうが多いと思います。
4.については、手術前に効き瞼が判然としない症例もあります。
また④は左右差の原因になりえますが、手術中にしつこく、丁寧な調整を行うことで対応できるでしょう。
5.については、痛がらせると瞼はあがらなくなります。
麻酔を追加しますが、その結果1.2.が生じる可能性が高くなるので、初めにしっかりと麻酔を行い、目の開きの確認は手術開始から40分、修正などで時間がかかっても1時間以内に確認するように心がけております。通常は30〜45分後には確認できます。ここから細かく調整していっても1時間以内は左右を合わせることができます。
ここで、手術中にどうしても左右がそろわないときはどうするか?ということが重要です。
麻酔が効いてしまった筋肉の機能がなかなか戻らなかったり、待っている間に麻酔が切れてきてしまったりといったことは経験はあります。
もちろんある程度の時間を待つのはいいのですが、1時間も待てば腫れも出てきて、やはり左右をそろえることは難しくなってきます。
このような状況では最長45分以上待つことは得策ではありません。
この場合は、眼瞼挙筋腱膜を解剖学的に一致させて固定します。つまり左右の眼瞼挙筋と瞼板の位置を合わせて固定します。
術中・手術直後は左右はそろっていませんが、1〜2週間でそろうことが85〜90%です。
ここまで行ったうえで左右差が残ってしまったときには、申し訳ありませんが修正を行うことになります。左右差で修正になるのは4〜5%です。
目の開きの修正は、通常は片側の目を反対側に合わせるように、片側のみに行います。
修正を行う時期は手術後3か月〜4か月以降になりますが、手術後5〜7日目の抜糸の時に、2mm以上の左右差がある場合には、その場で治してしまうこともあります。
左右の目の開きが全く同じという人はいませんが、目の左右差は気になるものです。
そうならないように、上に述べたような対応をして、再手術になる人がゼロになるように努力しております。
これまで手術において左右差が生じた場合を書いてきましたが手術前から左右差がある症例ではどうでしょう。
手術前の診察が重要です。
まぶたのクリップテストやリッドローディングによってまぶたの眼瞼挙筋に左右差があるのかどうかを判断します。
そして、フェニレフリンテストという点眼テストを行います。
これを行うことで左右差が改善したり、眉毛の高さの左右差が改善した場合には、手術により改善する可能性が高いと判断します。
また左右差のある症例では、利きまぶたがどちらかが重要になります。片目が病的に小さく、片目が正常範囲の場合は、普通なら片目の手術を行い、正常な方に合わせようと思うでしょう。
重要なことは手術するのが利きまぶた側が、そうでないかです。
利きまぶた側が眼瞼下垂で片目のみ手術を行うと、反対側が落ちてきてしまう可能性があります。
これはへリングの法則というものです。
逆に、片目の手術でも、利きまぶたでない場合は手術していないほうが利きまぶたですので、へリングの法則が生じにくいと考えられています。
もともと左右差がある症例では利きまぶたがどちらか?そして両目を手術したほうがいいのか?片目の手術のみでいいのか?というところが非常に難しいです。
この辺りは、利きまぶた診断をしっかりして、フェニレフリンテストで眉毛がどうなるか?目が挙がった場合、反対側はどうなったのか?などの診断が重要です。
まったくこの通りになるとは言いませんが、そういった診断なく手術を行うのは結果の予測がカンに頼ってしまっている印象です。
絶対ではなくても確率の高い予想ができるような診断手順が必要です。
ちなみに緑内障がある方はフェニレフリンテストはできません。発作を誘発しますので。
名古屋 形成外科 美容外科 美容整形 こいずみ形成 クリニック 保険診療 ほくろ取り 腋臭 陥没乳頭 傷あと 眼瞼下垂 鼻中隔延長 鼻 二重 フェイスリフト 豊胸 脂肪吸引 脱毛